DataVolleyユーザー必見:試合中のビデオ分析を劇的に変えるツール「DV Live Video」

DataVolley 4(DV4)でスカウティングをしていると、こんな不満を感じたことはないだろうか。「さっきのラリー、もう一度見たいのに5本前までしかさかのぼれない」——そのストレスを解消するツールが登場した。


DV Live Videoとは

DV Live Video は、Felipe Lima(通称 Ori)が開発した、DataVolley 4ユーザー向けのリアルタイム・ビデオ分析アプリケーションだ。DV4の公式機能では直近5ラリーまでしか映像を確認できないが、このツールを使えば試合開始から現在までの全ラリーを即座に検索・再生できるようになる。

Felipe Limaはブラジル男子代表チーム、また今シーズン、ブラジルスーパーリーガ男子を制したバレーレナタのパフォーマンスアナリストだ。 CourtEndの登録ユーザーでもあり、今回、彼が作ったアプリをぜひシェアしてほしいという連絡を頂き、記事公開に至った。特筆すべきは、このアプリは無料で提供されている点だ。プロレベルの現場経験から生まれたツールを、無償で公開しているのは非常に太っ腹と言えるだろう。


現場で使うイメージ

試合中のタイムアウトやセット間に「さっきのセットの1本目のBクイック、もう一度確認したい」という場面は多い。また選手が自分のサーブやアタックに対する相手の守り方を確認したいといった場面もあるだろう。試合中に落ち着いて見られる場面はあまり多くはないが、リベロと変わっているミドルや一度ベンチに返ってきた選手に自身のプレーを見せることができる。

アナリスト、スタッフも例えば試合中に「こちらのこのローテーションのサイドアウトに対する守り方は変わっているだろうか」といった疑問にも時系列で、見ていくことで変化を見ることができる。

またアナリストが自分の入力の修正のために、試合中のプレーを振り返って確認することも可能だ。

何ができるのか

試合中の全ラリーの検索・再生

スカウトファイル(.dvw)とラストラリー機能で指定した映像ファイル(.mp4)を読み込ませると、アプリが常時ファイルを監視し続ける。試合中にDV4がスカウトデータを更新するたびにアプリも追随するため、最新のラリーをほぼリアルタイムで確認できる。

強力なフィルタリング

セット別・ローテーション別のフィルタに加え、DataVolleyの記号コードに対応したワイルドカード検索が使える。たとえばサーブのうち「#」評価のものだけを絞り込む、といった操作が直感的に行える。

ネットワーク共有(Web配信)

アプリはHLS(HTTP Live Streaming)形式で映像ストリームを生成し、同一ネットワーク上のどのデバイスのブラウザからでもアクセス可能になる。コーチやスタッフが手元のスマートフォンやタブレットで映像を確認できるため、ベンチでの情報共有がスムーズになる。

デスクトップ+Web、柔軟な起動モード

  • Desktop + Web Server:ローカル画面とWeb配信の両方を起動
  • Desktop only:自分だけが使う軽量モード
  • Web server only:他のデバイスへの配信に特化したモード

用途に応じて、またPCのリソースに応じて、選択できる。


2種類の映像ソースに対応

ソース内容
DV4キャプチャファイル(.mp4DV4が生成する録画ファイルを直接指定。最も安定した構成。
ネットワーク上のHLSストリーム(.m3u8VolleyStation Streamerなど外部のストリームを利用。スカウトPCと映像PCを分けたい場合に有効。

スカウトPCとキャプチャしているPCが別の場合は、付属の scoutfile-sender アプリでスカウトファイルをネットワーク共有できる。


インストール

インストールするには、まずFelipe LimaのGithubページにアクセス。

DVLiveVideo.rarをダウンロードして、解凍するだけでOK。
フリーソフトのVLC Playerだけ別途インストールすることが必要だ。

動作に必要なもの

  • VLC Player(64bit)がインストールされていること
  • ffmpeg.exe をアプリと同じフォルダに配置すること(インストール時に自動でやってくれる)
  • 一時ファイル用に最大10GBの空き容量.mp4が複製されるため)
  • スカウトファイルのバックアップ設定:DV4の「Scouting Safety」機能で外部ドライブへの自動バックアップを有効にすると安定して動作する

VolleyStationユーザーはどうなのか

「試合中に全ラリーの映像をネットワーク上のデバイスから検索してさかのぼれる」機能は、VolleyStation Pro(VS Pro)に搭載されているが、デュアルコーディングの有償オプションを利用しているユーザーのみの機能だ。ノーマルのVS Proは、ネットワーク上のデバイスからはサーブからのラリーをさかのぼれる機能にとどまる。

そんなデュアルコーディングのオプションをつけていないVolleyStationユーザーでも、VolleyStation StreamerとVS Video proの組み合わせでネットワーク上のデバイスから検索してプレーをさかのぼることが可能となる。その際は、Live export機能を使って常にdvwファイルを更新する必要がある。


まとめ

DV Live Videoは、DataVolley 4ユーザーが抱える「試合中の映像遡り」という課題に直接応えるツールだ。セットアップに多少の準備は必要だが、一度環境を整えれば試合中の映像活用が大きく変わる可能性がある。DataVolleyを使っているアナリストにとって、試す価値は十分にあるだろう。

開発者のFelipe Lima(Ori)に直接問い合わせることで、最新版の入手や個別の環境に関するサポートを受けることができるだろう。CourtEndのユーザーであれば、彼のユーザーページからメッセージを送ることができる。


本記事は、開発者Felipe Lima(Ori)の許可のもと、筆者が執筆したものです。掲載内容は執筆時点の情報に基づいており、アプリの仕様は今後変更される場合があります。

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