セッターの特徴を読み解くフレームワーク「4P分析」

コート上の監督とも呼ばれる「セッター」。彼らのセット選択(配球)は、素人目には直感やひらめきのように映るかもしれません。しかし、優秀なセッターの脳内では、ボールが手元に届くまでのコンマ数秒の間に、極めて高度で論理的な「情報処理」が行われています。

「なぜ、あの緊迫した場面でミドルを使ったのか?」 「なぜ、調子の良いエースではなく、あえてパイプを選択したのか?」

一見セオリー外に見えるプレーも、彼らが見ている景色を分解すれば、それは「論理的な必然」として浮かび上がってきます。 今回は、セッターの配球意図を解き明かすためのフレームワーク、「4P分析」をご紹介します。

「4P」から「Player」を導き出す4つのフィルター

セッターのトス選択を支配する要素は、大きく4つの「P」に分類されます。 重要なのは、これら4つの条件(説明変数)を掛け合わせた結果として、最終的なたった1つの答えである「誰に上げるか(Player)」が導き出されるというロジックです。 これら4つの「P」は、セッターが最適解を導き出すために並列して処理している、強固な思考フィルターとして整理することができます。

① Position(配置とローテーション)

セッター自身が前衛か後衛か、そして各アタッカーがコートのどこに配置されているかという絶対的な条件です。 6通りある前衛選手の組み合わせに応じて、セット配分が変わるのは当然です。またレベルによっては、バックアタックがあるのか、ないのか。パイプ攻撃があるのか、ないのかということも重要な情報です。セッターによっては、ミドルがライト側から入るときは使用率が高くなるといった特徴を持つ選手もいます。

基本的な5−1システムのチームでは、基本的にアタッカーの配置に大きな差はありませんが、S1ローテーションに関しては、オポジットがライト側に走ったり、ポジション2のアタッカーがレフト側でレセプションしたり、真ん中でレセプションしたりとチームによって違いが出てくる部分なので、注意深く見たほうが良いでしょう。

ちなみにローテーションの呼称ですが、日本ではセッターがローテーション上のどこに位置しているか、を基準とした「S◯ローテーション」が一般的ですが、アメリカではS1ローテーションをローテーション1、S6ローテーションをローテーション2、S2ローテーションをローテーション6といったりすることもあります。また、イタリアではセッターのイタリア語である「Palleggiatore」の頭文字を取って、「P1ローテーション」、「P3ローテーション」などということもあります。

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